【コーチ録 Vol.19】想像力
こんにちは、蓮田市で活動する少年野球チームの中央フライズです。侍 JAPANが活躍したWBC2023では手に汗握る展開の連続に、改めて野球の面白さを目の当たりにしました。野球というスポーツの特徴は、チームスポーツとは呼ばれるものの、各個人が自身の役割に責任を持つ部分です。打席は順番に回り、変更することは出来ません。いくら大谷選手でも自分の順番までは他者の活躍を見守る事しか出来ないのです。また野球ではプレー毎にフィールド全員が動きを止めます。サッカーやラグビーでのセットプレーを繰り返してゲームが進んでいくのが野球であり、「場面」に合わせた動きが重要となります。
野球の練習では守備、打撃、走塁、また投手では投球がメインとなりますが、「場面」を想像する事で効果は一段と高まります。ベースランニングひとつをとっても、相手はどこのチームなのか?ピッチャーは?何打席目?点差は?ランナーはいる?自分の打球はどこに飛んだ?野手の肩は?などなど、頭の中で「ある場面」を思い浮かべ、VRさながらのバーチャル空間を想像します。ランナー1塁の練習であれば、WBC準決勝メキシコ戦の9回裏、ピンチランナーの周東選手に憑依しても構いません。ここまで想像して始めて野球の練習になります。ただ漠然と走っていてはグルグル回るウォーミングアップに過ぎないのです。
ひとつひとつの練習メニューを「場面」を想像したものにする事で、緊張感が高まり、一瞬のプレーがメインである野球の上達に近づくのです。「場面」が想像出来ない練習メニューはすなわちトレーニングやエクササイズと言ってよいでしょう。短時間練習が良しとされる昨今において、限られた時間を有効に使う上でも「想像力」を掻き立てる指導は最重要と考えます。日々ネガティブな想像ばかりして仕事をしている自分に喝です。。
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